こんにちは!
最も多い窯業系サイディングの外壁塗装をした際にジョイント部分について「隙間が空いているけどこれって施工不備じゃないの」「きちんと塗れてない」とご指摘をいただくことがあります。またジョイント部分(シーリング)について、ひび割れでどのような影響があるのか、どの種類のシーリング材を使うのが良いのか等、業者さんによって説明も違ったりしてお客様も混乱したりします。今回は窯業系サイディングのジョイント部分とは何なのか、どのような役割があるのかを踏まえて施工方法や注意点について解説していきたいと思います。
■目次
- 窯業系サイディングのジョイント部分について
- 目地について
- 合いじゃくりについて
- 再塗装をする際の施工上の注意点
- まとめ
■窯業系サイディングのジョイント部分について
ジョイント部分とはサイディングとサイディングの繋ぎ目のことですが、窯業系サイディングにはジョイント部分が大きく分けて2種類あります。

上の左側が目地と言われる継ぎ目です。やわらかいシーリング(コーキングともいう)が間にされていているのが特徴です。左が専門用語で合いじゃくりと呼ばれる継ぎ目です。写真は横張サイディングで縦張りだと縦に継ぎ目があります。それぞれ役割や性質、構造が違うのでまずその部分から説明したいと思います。
◆目地について

まずサイディングの間の目地の役割について説明します。目地の役割はサイディング同士がぶつかって壊れるのを防ぐために緩衝場所として設置されています。サイディングは横張だと縦約45cm、幅180cmくらいです。家は風などにより常に揺れています。これは揺れることで力が一点に集中しないようにしているためです。車が硬いものにぶつかった際にあえて壊れるようにして緩衝する場所を設け人が乗る部分を守るのと同様です。そのため、このような役割で作られた場所には隙間に柔らかいシーリング材を入れ揺れを軽減しています。もしこの部分にシーリング材が入っていない場合は、揺れた時にサイディング同士がぶつかりサイディング自体が傷んでしまうのでそれを軽減するために約1cmくらいの隙間をわざと空けて施工をします。

上から見ると上の図のようになっていて、外壁の裏側には接着しないようにボンドブレーカーという青いもの(主に)がつけられています。目地が劣化して剥がれてくると見える青色のものはだいたいこのボンドブレーカーです。ほとんどのシーリングは紫外線を浴びると外壁と同様にラジカルを発生し、柔らかさを出すために入れられている可塑剤というのが減っていきます。それで新築から7年くらいたつとシーリングが硬くなってきて揺れで引っ張られ弱い方から接着が剥がれて隙間ができてきます。
たまに業者さんで「シーリングに隙間ができるとそこから水が入って家が腐ってくるんです。」と脅すようなことをいう人もいるそうですけど、上図のようにシーリングの下にはボンドブレーカーがあり、さらにその下には透湿防水シートが貼られているのが普通です。さらにここ20年くらいに立った家であれば通気工法と言って間に空気が通る隙間が空いているのでよっぽど劣化が激しくない限り水が家の躯体を傷めるほど入ることはありません。
ただし、シーリングが剥がれてくると別の問題があります。

上図の施工中のサイディングを見ると目地部分は無塗装になっています。これはシーリングをする前提なので接着力を高い方がいいので外の面のような塗装をしていない方がシーリングの接着が良くなるので合理的です。そのため目地のシーリングに隙間ができると水が入ってきます。それでサイディングの側面からサイディングの内部に水が入っていきます。これがサイディングが反ってきたりひび割れの原因になってきます。一度反ってしまったサイディングは元に戻りません、もしひどい反りになった場合はその部分を入れ替える方法しかありませんが、残念ながら10年もすると大抵のサイディングは廃盤となってしまうので、全く同じ模様がない場合も多く、入れ替えるとそこだけ違う模様になってしまうことも多いです。だから目地が硬くなって隙間ができてくるとなるべく早くメンテナンスをした方が良いと思います。
◆合いじゃくりについて
合いじゃくりという部分は目地とは役割が違います。

合いじゃくりはサイディングを重ね張りする時に重ねる部分です。上の図のようにクッション材が付いたサイディング同士を重ねる部分のことです。実はこの部分は多少隙間が空くようになっています。なぜなら通気工法をしている場合は屋内からの湿気や屋外からの湿気や水を通気層で逃がしてあげる必要があるからです。基本的にはサイディングの上と下に隙間を作って空気や水蒸気を逃がすのですが、より空気の通りをよくするために中間地点であるサイディングの重なり部分からも空気が入るようになっています。商品規格としては風速20メートル以内では水が入らないようにする必要がありますので、逆に台風に近い風速20メーターの風が吹いた場合は屋外から中に水が入る可能性はあります。ただ、入りにくいようにL字型になっていますので通常は水が入ることはありません。
横張サイディングの場合は横向きに隙間が空いているように見えますが、それは構造上隙間があるようにできていますので、性能上は問題ありません。
■再塗装をする際の施工上の注意点
目地と合いじゃくりの違いは上の説明で分かっていただいたと思います。それぞれ施工時に注意することがありますのでその説明をしたいと思います。
まず、目地に関しては、目地の傷み具合によって変わってきますが、築10年以上の場合はほとんど目地が硬くなってきていますので基本的には除去します。しかし日当たりが悪く特に樋の裏側は10年でも柔軟性を維持している場合もあります。この個所の施工で大事なのは既存のシーリングをしっかり除去することで。まだ柔軟性がある状態だと除去しきれない場合があり、その場合はそのまま残すケースもあります。「工事の前は全部入れ替えると言ってたのに」と思う場合もあると思いますが、シーリングの上から塗装をする方法で行う場合は、上の塗装が紫外線を遮断してくれるので劣化が起こりにくくなるので無理に取らない方が良いケースもあります。また、窓回り等に関してはサイディング間の目地とは裏面の防水仕様が違うので無理にカッターを入れて中の防水シートを傷つける方が後々水漏れの要因になるので手でとれるほど劣化していれば除去しますが、そうでない場合は窓回りはそのまま上にコーキングを重ねる増し打ちをするケースが多いです。
次は合いじゃくりです。

できればこの部分は隙間がある方が良いのですが、塗装をすると上の図のように塗料がところどころかぶってしまう場合があります。よくこの部分を「施工不備なのでしっかり埋めるように塗ってほしい」と言われることがありますが、空気が逃げている箇所なので上から完全に被せてしまうと逆に膨れの原因になりかねないので基本的には埋めることはありません。ただ、じゃあ埋まっているところはどうするのか?というご意見もいただきますが、基本的に元々の施工で隙間が違う場合に埋まりやすくなるので、そのような状態では逆に通気ができていない場合なので経験上特に問題はおきないです。ただ、そうしても気になるという場合はかわすきなどで縁切りをするケースもあります。埋まるところと埋まらないところは施工に問題ケースも0ではないですが、ほとんどの場合は元々新築時に隙間の広さが違うから起こる現象のことが多いです。こればかりは対処が難しい箇所でもあるので塗装後に判断をする形になりますが、上の図のような場合はそのままにするのと埋めるのとでは、埋める方が将来的に不具合が出る可能性が高いので通常はそのままにしておきたい箇所です。
■まとめ
サイディングのジョイント部分は2つの種類があり、それぞれ役割や対処の仕方が違うことは理解していただけたのではないでしょうか。それぞれの役割を最大限生かすことが家自体を守ることにつながりますのでしっかり役割や構造の違いを知っていただければ適切な施工かそうでないかはわかるのではないでしょうか。
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