こんばんは。
日本各地梅雨に入りましたが、梅雨が明ければ夏がやってきます。ここ最近は非常に暑い夏が多くなった印象があります。そこで最近問い合わせが増えているのが遮熱塗料です。電気料金の高騰もあって少しでも節電したいという需要もあるのかもしれませんが、冷房効率の上がる遮熱塗料に興味があるのかもしれません。そこで今回は遮熱塗料の仕組み、断熱塗料との違い、選ぶ際のポイントなどをお伝えしたいと思います。

■目次
- 遮熱塗料を選ぶときの注意点
- 遮熱塗料と断熱塗料の違い
- 遮熱・断熱塗料のメリット・デメリット
- 遮熱塗料を選ぶときの注意点
- まとめ
■遮熱塗料の仕組み
遮熱塗料については以前のブログ「塗料の種類(遮熱塗料編)」でも記載をしていますので合わせてお読みください。
遮熱塗料は太陽の熱を跳ね返してくれる塗料です。2000年頃から販売され始め、今では様々なメーカーから遮熱塗料が販売されています。私が記憶しているのは2001年に日本特殊塗料株式会社(通称ニットク)が発売した“パラサーモ”という塗料です。当時ニットクは国産ロケットH-Ⅱの外側に塗る塗料に採用されたという技術を応用してという話で販売されたのでよく覚えています。そして2002年には水谷ペイントから“快適サーモ”という商品が販売されました。日本ペイントは販売時期がわかりませんがサーモアイという名前で遮熱塗料を販売していました。その後他の各メーカーからも遮熱塗料は販売されていって今やどの塗料メーカーでも遮熱塗料があるような状態だと思います。
遮熱塗料が熱を跳ね返す仕組みは色以外の塗料に白色の顔料を混ぜて色を出していく技術を使っているからです。白色が熱を跳ね返す力をそのまま活用しているということです。
これは例えば同じメーカーで遮熱塗料と遮熱じゃない塗料の同色を比べると違いが判ります。少しだけ色見は違います。その後遮熱だけではなく断熱性能を持った塗料なども出てきているので何を選べばよいのかますますわからなくなっているかもしれません。
また、遮熱塗料は屋根用がはじめに販売が始まったので外壁用はメーカーが限られます。元々昔の外壁はほとんどが白とかベージュの淡い色がほとんどだったのと、モルタル壁にはあまり効果が期待できなかったので需要が少なかったのですが、最近は熱をためやすい窯業系サイディングが主流になっています。それでも白色等であれば自然に反射してくれていたのですが、ここ最近は色の濃いサイディングもよくつかわれるので熱をため易い性質がサイディング自体の寿命を縮めることになるので少しづつ遮熱塗料の需要も増えてきたので今は昔に比べると外壁で使える遮熱塗料も増えてきています。
また、遮熱塗料の仕組みは白色の顔料にあると言いましたが、色によって顔料を入れることができる量が違うので実は色によって熱の反射率(正確には日照反射率)が違います。その辺が色選びやメーカー選びのポイントになると思いますので後で解説します。
■遮熱塗料と断熱塗料の違い
最近は遮熱塗料だけではなく断熱塗料も選ばれることがあります。似ているようで似ていないので違いについて説明します。
遮熱塗料は太陽光の赤外線を跳ね返す性質を持った塗料です。そのため屋根の表面温度の上昇を抑えることで屋根の下の空間の温度が上がるのを抑える効果があります。つまり熱くなりやすい夏に効果を大きく発揮する塗料です。そのためたまに「じゃあ冬は寒いんじゃないの?」と聞かれることがありますが、通常冬は太陽光の角度が低いことと日照時間も短く、気温が低いのでそもそも屋根が温まりにくいのであまり変わりません。そのため寒くなるということはないです。
一方断熱塗料は言葉の通り熱を遮断してくれる塗料です。どのようにして断熱を実現するかには概ね2通りあります。一つは「中空バルーン」などと呼ばれる空気層を持ったものを塗料に添加して空気層で断熱を行うものです。人間で言えばダウンジャケットを着るような感じですね。ダウンジャケットもダウンが空気層を作ることで断熱をしているので同じようなものかと思います。その中空素材は塗料自体に含むものと、下塗り材に入っていて下塗りでカバーするものとあります。もう一つはセラミックを使う方法です。セラミックとは無機物を加熱処理し焼き固めた焼結体を指すものです。断熱塗料で使うセラミックは熱伝導率が高いものが使われます。ここからが少し複雑なのですが、熱伝導率が高くすぐに接している空気や物と同じ温度になる性質があります。つまり夏場太陽の赤外線や気温と表面はすぐに同じ温度になるのですが、その表面のセラニック層の下に中空素材つまり空気層を置くことで表面のみの温度は上がるが、そこで温度は止まって下には伝えない、逆に日が落ちて温度が下がればそれに合わせて下がります。例えば大理石の床を素足で歩くとヒヤっとすると思いますが、ずっと立っているとヒヤっとはしなくなります。これは大理石の表面温度が足の温度と同じ温度になるからです。昔はやったアイスクリーム屋でアイスクリームを大理石の上で混ぜるパフォーマンスがありましたが、アイスクリームのような冷たいものを大理石に載せると大理石がアイスクリームの温度と同じになるので解けないのです。この性質を断熱に応用しているのがセラミック系の断熱塗料です。
メーカーによってセラミックの大きさであったり表面に並ぶ規則性等の性能の違いが商品の性能の違いになってきます。
商品によってはセラミックだけでなく遮熱顔料も入れていて遮熱・断熱を両方兼ね備えたものもあります。
■遮熱・断熱塗料のメリット・デメリット
遮熱塗料のメリットは夏場の屋根や外壁の表面温度が上がるのを防ぎ、屋根や外壁の素材の傷みを軽減し長持ちさせることが最大のメリットです。また、夏場等で表面温度が60度くらいになると屋根裏温度も40度を超えてきます。そうするとどうしても屋根付近の室内温度も上がりやすくなるので屋根の表面温度が下がればそれだけ室内にも影響がありエアコンの利きが良いと感じたりします。
断熱効果のある塗料を使った場合は、夏場だけでなく冬場の暖房効率が良くなったりしますが、冬場の室内温度の低下の大きな理由は窓の影響が大きいのでそこまで大きな影響はないかもしれませんが、外壁材の裏面の結露防止などには役立つので素材の寿命を延ばしてあげる効果はあるかもしれません。
一方デメリットは価格です。一般塗料より遮熱塗料の方が高く断熱塗料となるとさらに高くなります。しかも断熱塗料はセラミックを表面に均一にする必要があるので塗りにくいという欠点もあったりします。最近は遮熱塗料も一般的になってきていて価格もかなり一般塗料に近づいています。ただ、外壁などは淡い色に塗れば遮熱塗料と同等の反射率があるのでわざわざ遮熱塗料を使う必要はないかもしれません。
また最大のデメリットは遮熱塗料は見本帳から選ばざるを得ないのでその範囲での色選びになるということかもしれません。
■遮熱塗料を選ぶときの注意点
遮熱塗料を選ぶ際に一番注意しなければいけないのは色選びです。

※水谷ペイント株式会社 パラサーモカタログより抜粋
カタログを見ていただくと必ず各色に日照反射率が書いてあるか、マークが書いてあります。
これは遮熱塗料が各メーカーから出されて基準を作る必要性が出てきたので2018年にできた基準です。ここで試験方法が規定され全メーカ統一の反射率を表示できるようになりました。少し違うだけど反射率は変わってくるので色を優先して選ぶか反射率を優先して選ぶかによって変わってきます。当然一番反射率が高いのは白色です。
外壁でも反射率が色見によって違います。見本帳にない色を選択する場合は反射率がわかりませんので反射率を考えて選ぶ場合は見本帳にある色から選ぶことになるのが最大の注意点です。
またセラミック系の断熱塗料は厚みが必要で多少塗るのが難しいので職人が塗装することに慣れているかどうかもポイントになります。
■まとめ
遮熱塗料や断熱塗料は屋根や外壁(特にサイディング)の素材の熱さによる寿命の低下を延ばすために非常に良い影響があります。また夏場や冬場に家の気温の上昇や低下をマイルドにしてくれるのでエアコン効率が良くなることが期待できます。特に電気料金の値上げが予定されていたり、夏が暑くなる予想なのであれば少しでも節約になればいいですよね。
断熱塗料はまだ少しコストが高いですが、遮熱塗料は比較的落ち着いてきていることもあり、家の寿命を延ばすことと光熱費を考えるとお得かもしれません。
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